たかべーの書庫

ラノベの読書記録。

2017年の読書まとめ

2017年に読んだ小説は266冊でした。5つくらいゲームを並行していると読書時間がガンガン削られていきます。
例年の通り読んだ本の中で良かったものを挙げていきたいと思います。
2017年に読んだものなので、2016年以前の刊行作品もあります。明確な順位付けはありませんが上にあるほうが気持ちお気に入り度が高めです。よろしくお願いします。

比嘉智康「キミは一人じゃないじゃん、と僕の中の一人が言った」(ファミ通文庫


2年越しの比嘉智康の新作が面白くないわけがない。
多重人格の少年少女が主人公の青春恋愛物。消えてしまった人格の夢を叶えようとする裏側に隠れた心情に胸熱ですよ。比嘉智康作品を読んでて毎回思うのですが造語センスに光るものがあります。てきてよ。数ページ毎に涙腺が緩んで何気ない日常ですら愛おしかったです。
後書きを読んでいても別の意味で泣けてくるので、比嘉智康はもっともっと評価されてほしいです。

和久井透夏「おめでとう、俺は美少女に進化した。」 (カドカワBOOKS)


趣味で女装していた主人公が、親友の婚約者のフリをさせられたり義理の弟妹の心を射止めたりしていくコメディ。
自分の理想の女の子を体現するほど女装が高じた結果ドツボにはまっていく展開が私の性癖にドンピシャで最高でした。
男主人公の女装イベントがあるラノベはよくありますが、女装がメインテーマのラノベは貴重です。なのに続刊が厳しいらしいのが悲しいところです。

岩関昂道「アイドル稼業、はじめました!」 (電撃文庫)


女装ラノベだと思ったら女体化ラノベでした。むしろ全然問題ないですけど!
惚れた女優に見合うために芸能界に入ったはずが、アイドルグループとして芸能界の表と裏を駆け巡る。ヒロインのために突き進む疾走感と「女同士」の友情が最高でした。
これ一冊でまとまってますが、もっと彼女たちの活躍が読みたいのでシリーズ化してくださいお願い電撃文庫

守野伊音「神様は少々私に手厳しい 1」 (プライムノベルス)


異世界からの不本意な帰還後、再度飛ばされたと思ったら十年経っていた。何も力のない主人公が国家間の陰謀にに巻き込まれていくシリアスな展開ですが、異世界語をうまく話せないという設定が絶妙な匙加減でシリアスをぶち壊していて素晴らしいです。

わるいおとこ「俺の現実は恋愛ゲーム??かと思ったら命がけのゲームだった」(レッドライジングブックス)


ゲームの世界から脱出するために恋愛ゲームを攻略していくのかと思ったら、ヒロイン全員がヤバくて彼女らに関わる秘密を暴いて攻略していくお話。
ラスボスちゃん(たぶん)のキャラが最高でした。こんな子に支配されたいです。
続きも楽しみ・・・と思ったらレーベル廃止ですよ。ひどすぎます。

やのゆい「皇女の騎士 壊れた世界と姫君の楽園」(ファミ通文庫


ひさびさのやのゆい先生の新刊。国が敗れて野に下った騎士が成り行きで旅館を始めたらあれよあれよという間に広がる世界観。
ヒロインの告白であり慟哭であるシーンがすごい好きです。単巻で終わりかと思ったのですが、後書きによればそうでもないようで、続き読みたいです。

石川博品「先生とそのお布団」(ガガガ文庫


作家石川博品もとい布団先生の半生に震えろ。
フィクションのこととはいえ、石川博品を売れっ子作家にできないクソ出版社許すまじという気持ちになってくるのでつらいです。ファンレターを読むシーンや終盤は目頭が熱くなったし石川博品にはこれからも世界人類のために小説を書いてほしいです。

大澤めぐみ「おにぎりスタッバー」 (角川スニーカー文庫)


女子高生の流れるような一人称をだだ流す地の文が最高でした。状況描写だと思って読んでたらサワメグのツッコミが入ってカコバナかよってなるのとか特に最高です。
ラノベは改行ばっかりとか言ってる人を「そんなこと言わせてごめんな」と言いながらそっと抱きしめておにぎりスタッバーを押し付ける仕事に就きたい。そんなことを思わせてくれる小説です。

白鳥士郎りゅうおうのおしごと! 5」 (GA文庫)


シリーズ最大の山場が熱すぎる。
冒頭の将棋は完全なゲームではないという言葉の意味がわかった辺りとか神展開ですし、最後の時間を手に入れる方法も神展開でした。

筏田かつら君に恋をするなんて、ありえないはずだった」 (宝島社文庫)


地味めな男子と派手めな女子の青春恋愛物。
1巻は、えっそこで切るのってところで終わっているので2巻と一緒に読むのがおすすめ。素晴らしいすれ違いが楽しめました。

佐藤さくら「魔導の系譜」 (創元推理文庫)


魔導士が差別される世界のファンタジー
魔導士の中でも差別される少数民族の少年が上を目指す理由が、地位と名誉を手に入れて見返したいというのと、無名だった師の優秀さを証明するという師弟愛に胸熱でした。

屋久ユウキ弱キャラ友崎くん Lv.3」 (ガガガ文庫)


ガガガの代表的なスクールカースト物である俺ガイルとは異なった独自の答えを出し、ちゃんと納得感もありました。友崎くんは淡々とポスト俺ガイルの道を歩んでいると思います。

オキシタケヒコ筺底のエルピス 4 -廃棄未来-」 (ガガガ文庫)


崖から転がり落ちるように悪くなっていく状況で、たったひとつの希望を胸に抱き、バッドエンドに向かって全力でチキンレース。辿り着いた先の未来は、切ない。

宇野朴人ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンXII」(電撃文庫


怒涛のタイトル回収。なぜ第三勢力の宗教国家関係の名前がタイトルになっているのか。天鏡とは何か。ねじ巻きというけど精霊にねじ付いてないのでは。といった疑問への回答が示されます。ここまで続いてくれて本当に良かったです。

ヤマグチノボルゼロの使い魔22 ゼロの神話」 (MF文庫J)


感無量。ここまで読んできて本当に良かったです。彼らの未来に幸あれ。

終わりに

前年より読書量が2割近く減っててかなりショックでした。
今年はなんとか維持するくらいを目標にしたいです。