たかべーの書庫

ラノベの読書記録。

2014年に読んだライトノベルまとめ

2014年に読んだ小説は351冊、ほぼほぼライトノベルか境界レーベルの作品でした。去年から1割くらい減ってたので結構ショックです。艦これとか城プロとか他のゲームとかしてたらそりゃ減りますよね、自業自得。
読んだ本のレーベル別の内訳は下表の通りになりました。ファミ通・電撃が多いのは例年通り。富士見は昨年より5割増えた反面、ガガガ・HJは昨年から4〜5割減ってて、意識はしてなかったのですが気付かないうちにレーベルの好みが変わったのかもしれません。一迅は昨年の4倍強ですがむしろ昨年読まなさすぎました。
モンスター文庫ダッシュエックス文庫新潮文庫nexなど昨年もレーベルの創刊やリニューアルがいくつかありましたが、そもそも読める絶対数が多くないので、なかなか追えてない現状です。
また、近年の傾向としてウェブ小説がルーツの作品、あるいはウェブ小説のテンプレートを意識した作品が増えてきたと思っていましたが、昨年は特にその傾向を強く感じました。個人的にウェブ小説を発掘する余裕はないので、面白い作品が商業ルートに乗って出版されるのはありがたいことです。

ファミ通文庫 43
電撃文庫 41
富士見ファンタジア文庫 34
角川スニーカー文庫 25
HJ文庫 17
集英社スーパーダッシュダッシュエックス文庫 16
ガガガ文庫 16
MF文庫J 15
一迅社文庫 14
エンターブレイン(単行本) 14
オーバーラップ文庫 13
講談社ラノベ文庫 11
このライトノベルがすごい!文庫 11
GA文庫 9
MFブックス 9
メディアワークス文庫 8
モンスター文庫 7
ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ 7
アルファポリス(単行本) 6
桜ノ杜ぶんこ 4
星海社FICTIONS 4
ヒーロー文庫 3
その他 24

2014年のまとめ

さて、では2014年で良かった本を挙げていきたいと思います。
例年の如く数の制限はしてないですが、去年は50作を超えて記事を書くのが大変だったので、がんばって33作品にまで絞りました! 明確な順位付けはしていないですが、上のほうにある作品はお気に入り度が高めです。よろしくお願いします。

三枝零一ウィザーズ・ブレイン VIII 落日の都 <下>」(電撃文庫


私の中で2014年最大のラノベニュースといえば、ウィザーズ・ブレインが年に2冊も刊行されたことです。おかげで長らく積み本の山に埋もれていたVIIIの上巻から下巻まで一気読みすることが出来ました。
内容は相変わらずの超面白さで、誰もが誰かのために行動した結果のあの結末。主要キャラも良いのですが、おっさん達が政治してる描写だけでも面白かったです。
現在刊行中のラノベの中ではかなり古くからあるシリーズですが、今から読み始めても最終巻が出るまでにほぼ確実に追い付けるのでおすすめです!

稲葉義明「ルガルギガム 上 黄昏の女神と廃墟の都」(ファミ通文庫
稲葉義明「ルガルギガム 下 運命の〈王〉と帰還の門」(ファミ通文庫


私的2014ベスト表紙。二冊並んだ表紙を見て購入を決めました。(なのででっかい画像で!)
現代の高校生だった主人公が飛ばされた異世界風の古代メソポタミア。この世界には他にも歴史上の様々な時代から飛ばされてきた人間が多数居て、もとの時代に帰るために、現地人と協力して廃都バビロンで遺跡荒しします。平野耕太ドリフターズ」に微妙に被っていますが、作者も言うように書こうとしているものは異なり、ドリフターズが歴史上の英雄の物語なのに対し、ルガルギガムはもとの時代ではただの人だった無名の英雄たちの物語なのです。
遺跡を攻略するにあたり、主人公もそれなりに強化されてますが、ベースは現代人なので戦闘は基本命懸けで熱いです。現代に帰りたい主人公と、それを素直に応援できないヒロインの関係性がもどかしくも応援してしまいます。そして何より世界観がすごく、脇役のキャラクターにも背景が作りこまれてて、その世界に生きているという感覚がありました。本編ではその世界観の一部しか暗示されず、壮大な世界の一部を切り取った感じがして想像の幅が広がります。スピンオフとか是非読みたいのですが、何の音沙汰もなさそうなのが残念です。

十階堂一系「十三矛盾の魔技使い」(電撃文庫


学年の最優秀賞生徒が13人出たからマジカルサバゲのバトルロイヤルでトップを決めようという話。
序盤は登場人物全員を把握するのが大変ですが、システムを逆手に取る強キャラや当然トリガーハッピーになる凶キャラやバトルを捨てて恋に生きる狂キャラなど個性豊かな登場人物がいて楽しめました。複数の視点が切り替わりながら物語は進むのですが、一応の主人公格はいて、彼の秘めたる思いが熱いです。エピローグ後の余韻は私的に2014年ベストでした。
一応終わってますが、是非シリーズ化してほしい。と思っていたら3月に続きが出るようで嬉しいです。
また、同作者の「自称分析官ヴィルヘルムの迷推理」(MW文庫)も面白くて、こちらは「赤村崎葵子の分析はデタラメ」(電撃文庫)で高校生キャラが大学生になってて、しかも恋人じゃないのにバカップルになっててすごい幸福感を得られました。

みかみてれん「勇者イサギの魔王譚1 夢の始まりを始めるために」(エンターブレイン


異世界に飛ばされて魔王を倒した勇者が再び飛ばされたのは20年後の世界。同じく召喚された地球人の少年3人とともに魔族を救う魔王となるために。
勇者の二周目というパターンの作品も多くなってきましたが、これがすごく良かった点は主人公が格別に格好良かったところです。20年後に飛ばされて力も失ったのに、生きているかもわからない惚れた女を探しに行こうとする姿。惚れます。
また、同作者の「恋をしたら死ぬとか、つらたんです!」は、クレイジーサイコビッチの称号を冠する尋常じゃなく惚れっぽい主人公が恋をしたら死ぬ乙女ゲーのモニターになる話なのですが、主人公が死ぬたびに爆笑できるという珍しい読書体験ができて、こちらも面白かったです。

ウスバー「この世界がゲームだと俺だけが知っている 5」(エンターブレイン


この小説は、猫耳猫こと世紀のクソゲーNew Communicate Onlineの世界に飛ばされた主人公が、バグを駆使してゲーム攻略していく話なのですが、息を吐くように叙述トリックをばら撒き、息を吸うように伏線を回収していくのが特徴です。
この巻では、生贄の迷宮クエストで「話は良く出来ているがこれを作ったスタッフは地獄に落ちればいい」という感想を登場人物たちと共有したり、1巻の伏線がここに効いてくるのか! という驚きのラストを味わえたりしたのですが、一番良かったのはNPC視点の外伝。過去を思い返す様が切なくて思わずほろりと来てしまいました。
また、同作者の「天啓的異世界転生譚」(ファミ通文庫)もクソゲー感が出てて楽しく読めました。

比嘉智康「転醒のKAFKA使い」(ファミ通文庫


ギャルゴ!!!!!」や「神明解ろーどぐらす」で私を魅了してくれた比嘉智康の帰還。
幼い頃から知っていた物語をラノベとして出版したら、実はそれは前世の物語。相変わらず比嘉智康らしく、主人公とヒロインが好感度高いキャラになっているのは嬉しいです。二人の前世の関係が明かされたあとに前半を読み返すとニヤニヤできました。そして比嘉智康を語る上で欠かせないサイコパス! 今作もなかなかの逸材が登場してくれました。
まだまだ続けられる設定なので是非ともシリーズ化して続いてほしいのですが、全く音沙汰がないです。ファミ通文庫にはがっかりです。

らきるち「絶深海のソラリス」(MF文庫J


近年よく見かけるようになった気がする教官モノの一つ。
意地っ張り優等生ヒロインと幼馴染落ちこぼれヒロイン。大地が海に沈んだ未来世界の学園で、でこぼこコンビな二人の交流を見守っているだけで楽しいんですよ。後半との落差がより高まる程に。


丘野 優「平兵士は過去を夢見る」(アルファポリス


人類と魔族との最終決戦の最後に死んだ一兵卒が生まれたときに戻って、未来の知識を駆使して犠牲を減らそうと試みます。
1巻で登場する人間のほとんどが一周目では非業の死を遂げており、今度は死なせないよう決意する主人公には胸熱です。
2巻では今世で初めて出会う人が多くなってくるのですが、続きが気になるので早く出てほしいですね。

浮世草子「最新のゲームは凄すぎだろ 2」(ヒーロー文庫


ゲームに酷似した異世界でオープンβ編。
魔法の才能がなく不遇の人生を送るしかない境遇にあったヒロインを、導き救った主人公こそヒーロー文庫を名に冠するヒーローに相応しいと思いました。もちろん主人公はゲームを遊んでいるつもりなので、ヒロインも同じゲームのプレイヤーだと思い込んで育成を手伝っただけなのですが、諦めの淵にいたヒロインにとってはまさにヒーロー。そりゃ惚れますよね。
3巻では二人の立場が異なった物語になっていましたが、再開してからの展開が素晴らしかったです。

王城夕紀「天盆」(中央公論新社


異世界の架空の将棋で頂点を目指す道筋が、淡々とした文体から熱気が伝わってくるように描写されてました。主人公は一見何を考えているのかわからないけど、盤上にはすごく感情が表れている表現が良かったです。
盤外の話も面白く特に十三人の子を持つ親二人の家族についての考え方が心に響きました。

犬村小六とある飛空士への誓約 5」(ガガガ文庫


5巻にもなると、登場人物達の立ち位置が随分変わってきました。今巻にもそんな別れが。
特にバルタとかぐらの会話には心洗われました。バルタのツンデレっぷりには1巻から期待してましたが、良いキャラに育ってくれましたね。

春日みかげ織田信奈の野望 全国版 11」(富士見ファンタジア文庫


遅れてきたヒロインこと小早川隆景
この子が予想以上に可愛いくて困りました。登場時期さえ早ければメインヒロイン達と張り合える逸材だったのに残念。
あと巻を重ねるごとに今川義元が良いキャラになってると思います。1巻の最初で良晴の仕官を蹴ってなかったら歴史はどうなっていたのか妄想が捗りました。

理不尽な孫の手無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 5」(MFブックス


前世はニートのダメ人間だった主人公が転生した異世界で真面目に生きようと頑張ります。
ただしゲスい。いやそのゲスさも巻を重ねるごとにマイルドになってて危機感を感じているのですが。
5巻では紆余曲折あって生き別れた家族が再会するのですが、その後の描写が感動的で思わずほろりと来てしまいました。正直ここまで家族モノとして見れてなかったのですが、この巻の描写は素晴らしかったです。

千歳綾「未来/珈琲 彼女の恋。」(GA文庫


病弱な幼馴染と未来からやってきた双子の娘。
主人公が幼馴染にべた惚れなのが好感でした。こういう家族物には弱くて目に潤いが宿ります。
261ページのイラストは特に素晴らしくて2014年に読んだラノベの中でもベストイラストだと思います。
1巻で綺麗に終わることも出来そうだったのに2巻があるらしいのですが、期待半分不安半分で待ってます。

縹けいか「モーテ ―水葬の少女―」(MF文庫J


十代の内に自殺へと追い込む奇病モーテにまつわる物語。
序盤は信用ならない語り手の視点で話が進んでいきますが、中盤になってから雰囲気が変わってじわじわ面白さが増していきました。
ヒロインがガン泣きするラノベは良いラノベという持論があるのですが、この本でも255ページのヒロインが泣くシーンは素晴らしかったです。

暁雪「ひとりで生きるもん! 〜粋がるぼっちと高嶺の花〜」(MF文庫J


嬉し恥ずかし直球のラブコメ
奇をてらわないこういうラブコメが読みたかったんだと思わせてくれる物語でした。
終盤のお笑い部分もお茶を濁さずにちゃんと書いてくれたので作者へのポイント高いです。

幹「ユア・マイ・ヒーロー 1 八雲たつ出雲」(講談社ラノベ文庫


前作の「神様のお仕事」では、突然神様になってしまった高校生が日常の小さな悩みを解決する、派手さはないけど綺麗にまとまってて少し心が暖かくなれるお話でしたが、今作では世界観はそのままに異能バトルとなりました。ちらっと前作の《彼女》の話が出てくる嬉しいファンサービスもあり。
主人公やヒロインが好感持てるキャラなのは相変わらずで、主人公が英雄になっていく過程が描かれるのかと思ったら2巻にして完結……。次回作も同一世界観で本シリーズのキャラがサブキャラ的な立ち位置で登場するでもない限りは納得出来ないです。

暁なつめこの素晴らしい世界に祝福を! 5 爆裂紅魔にレッツ&ゴー!!」(角川スニーカー文庫


めぐみんの故郷の紅魔の里編。
集落全体がネーミングセンスが電波で厨二病に罹患してる紅魔族と、ただでさえテンションが高いレギュラーメンバーが合わさって、爆笑しながら読むことが出来ました。

十文字青「大英雄が無職で何が悪い 01 Soul Collector」(オーバーラップ文庫


同じ舞台で話が進行している「灰と幻想のグリムガル」は、少し油断すると死ぬ、油断しなくても死ぬ世界観で必死に生きていく話でした。
一方こちらは、馬鹿と天才は紙一重というか勇気と無謀は違うというかそんな形容が似合う主人公が、度胸と土壇場の図抜けた行動で切り抜けていく展開で読んでいて気持ち良いです。

羊太郎「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」(富士見ファンタジア文庫


ニートが魔術学校の教師になる話。
全体的に高いレベルで安定していて、主人公は基本ダメ人間だけどやる時はやれるキャラだという魅せ方が良かったです。
良い教師モノは授業シーンも面白いですが、魔術の設定を主人公が解説しながら授業するシーンが良く出来てました。

綾野陽一「パンツではじまる世界革命」(一迅社文庫


異世界に飛ばされてパンツで産業革命
かつて一迅社文庫には「パンツブレイカー」という傑作ラノベがあったのですが、その名にパンツを冠する一迅社ラノベは傑作になる運命にあると思わせてくれる一冊でした。
主人公は変態ですが、いや変態故にか芯が通っていて無駄に格好良いです。そんな彼が周りを巻き込んで革命していくのは読んでいてとても楽しかったです。

ぶんが秀徳「しにこん!-死と婚活の巫女は理想の勇者とゴールインしたい-」(エンターブレイン


8組の勇者と巫女が信仰を集めに旅に出る話で、主人公はその巫女の一人。
でもこの巫女さん、外面は優等生なのに中身は桃色婚活妄想全開。隙あらば勇者とのイチャラブ妄想でページが埋っててかなり面白いです。しかも根が善人なので応援してしまいます。ツッコミ役の神様のぼやきも秀逸でした。

杉原智則「聖剣の姫と神盟騎士団 VI」(角川スニーカー文庫


第一部完。
締めくくりに相応しい内容で、寡兵で大軍を打ち破る王道的な展開で読んでいて気持ち良かったです。ダークは中身は小物のままですが外から見ればもう英雄ですね。
読む前は第一部完という名の打ち切りかと危ぶんでいましたが、これだけ前振りしてたら流石に第二部ありますよねスニーカー文庫さん!

青葉優一「王手桂香取り! 2」(電撃文庫


佐為が将棋の女神達になったヒカ碁、みたいな話でした。
女神の教えを請いつつ成長してく主人公はちゃんと応援するに足るくらい好感が持てます。
特に好きなのは2巻。中盤の名人との対局シーンで、主人公がほんと憧れのヒーローに出会った少年といった感じで微笑ましかったです。

小川春央「僕が七不思議になったわけ」(メディアワークス文庫


構成の妙。
七不思議になってしまった高校生。最初はそこそこ良さげな青春物だと思って読んでいたのですが、終盤に鳴って伏線が回収されるとそういう構成だったのか!と唸らされてしまいました。

村上凛おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! 10」(富士見ファンタジア文庫


祝・完結。
主人公たるカッシーの行動が読んでる私のトラウマを想起し心臓にダメージを与えてくれるシリーズでしたが、概ね期待通りの最終巻でした。
……と思ったら大学生編もあるそうですね。カッシーは果たしてリア充になったのか、ムラサキさんに誘惑されるのか、楽しみにしておきます。

高野小鹿「彼女たちのメシがマズい100の理由 6」(角川スニーカー文庫


祝・完結。
1巻を読んだときはネタを続けられるのか心配だったのですが、メシマズがちゃんとテーマとして成り立ってるのと、主人公と幼馴染がどう向き合うか描かれていました。メシマズというテーマにも一つの区切りがつきましたし、ラブコメとしての終わらせ方も非常に良かったと思います。
新作「サングリア」のほうも主人公、ヒロインともに好ましいキャラで面白いです。

蝉川夏哉異世界居酒屋「のぶ」」(宝島社)


異世界料理小説。
といっても異世界料理はほとんど出てこず、異世界と繋がった日本の居酒屋で異世界人相手に料理を振る舞います。料理描写が美味しそうで、読んでいるととてもお腹が空きました。
癖が少なく丁寧なので、この記事のリストの中では人に勧めるなら一番良さそうな気がしています。

鳳乃一真龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 6」(ファミ通文庫


重護や天災がその実力と運で主人公たりえているのとは対照的に、主人公になれなかった者が唯我一心です。
彼が大きく抜きん出ている能力はないし、悪くはないにせよ他の登場人物に一歩劣ることも多いです。そんな彼は七々々コレクションを手に入れるために挑戦し、時には裏切り、そして失敗します。何度も失敗します。それでも諦められないものがあるから。これは、唯我一心の失敗の物語。そんなことに気付かせてくれた6巻でした。
そんなわけで6巻がとても面白かったのですが、年末発売の8巻も面白いそうなのでさっさと読みたいです。

高瀬ききゆ「神武不殺の剣戟士 アクノススメ」(ファミ通文庫


廃刀令がなくなったまま近代化した帝都の剣術学校で、実在した剣術を操る生徒たちが斬り合い切磋琢磨。
異能なんぞを使わずに刀一本で神域に至るような戦闘描写に心躍りました。
2014年の新人の中でも一二を争う好きな作品だったのですが、2巻完結という名の打ち切りでした。ファミ通文庫にはがっかりです。

羽田遼亮「リーガル・ファンタジー 1 勇者弾劾裁判」(ファミ通文庫


ファンタジー法廷物。
ゲーム的な勇者ネタをファンタジー世界の小道具として落とし込んだり、どんでん返ししたりで楽しませてくれました。
これからは、序盤の面接で一緒だった子たちがライバルキャラとして出てくるのかなと思っていたら、2巻すら出ませんでした。ファミ通文庫にはがっかりです。

相沢沙呼「スキュラ&カリュブディス ―死の口吻―」(新潮文庫nex


私的2014年ベスト百合。
何かに喰われたように人が死んだ事件に関わる中で行われる少女たちの交流。親しくしてはいけないのに側に居たいという、ねむりから楓への気持ちとかすごく好物。続きも読みたいです。

枯野瑛終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?」(角川スニーカー文庫


枯野瑛さんの久々の新刊。
人間が滅び、獣人や亜人の時代となった世界の最後の人間の生き残りである主人公が妖精たちの教官に。主人公が最後の生き残りだと自覚した時に慟哭したシーンが印象的でした。
少なくとも1巻の時点では、主人公は出しゃばらずに直接敵と戦わず最後までサポート役に徹していたので好感が持てました。2巻も早く読みたいです。

終わりに

挙げたのをレーベル別に分けると、ファミ通5、スニーカー4、電撃3、富士見3、MFJ3、エンターブレイン3、一迅社1、講ラノ1、ガガガ1、新潮nex1、MW1、オーバーラップ1、GA1、ヒーロー1、アルファポリス1、中央公論新社1、MFブックス1、宝島社1でした。大手レーベル以外はばらけました。大手レーベル作品の評判は観測範囲内でよく見かけるので、個人的にはマイナーレーベルの新規開拓を進めたく思います。
しばらく前は打ち切りといえば3巻で打ち切りエンドになるパターンが多かった気がするのですが、去年は2巻打ち切りのパターンを多くなったような気がします。物語が終わるのに十分な巻数だけ出てほしいですが、商業的な事情もあるので難しいのでしょうか。でも完結すらさせずに打ち切るのは許すつもりはないです。
毎年打ち切りがぁって言ってる気がするので、2015年のまとめを書くときにはそんなこと言ってないといいですね。……無理かなぁ。
今年も素晴らしいライトノベルに出会えることを期待してます。