たかべーの書庫

ラノベの読書記録。

2021年に読んで面白かったライトノベル

2021年に読んだ小説は232冊でした。また減りました。
例年の通り読んだ中で良かったラノベを挙げていきたいと思います。
2021年に読んだものなので、2020年以前の刊行作品もあります。明確な順位付けはありませんが上にあるほうが気持ちお気に入り度が高めです。
数の制限は考えずに選んだら、2021年は20選になりました。
よろしくお願いします。


珪素「超世界転生エグゾドライブ02 ‐激闘! 異世界全日本大会編‐〈下〉」(電撃の新文芸)


1巻に続いて最高に面白いです。主人公を倒したいがために裏組織に舞い戻ったヒロインとの戦いとか、異世界転生とはなんぞやというSFチックな根幹設定まで詰め込んで楽しませてくれました。一応完結してますが、タッグバトルとかもっと読みたいので、何かの拍子に続き書いてくれるとうれしいです。


常磐くじら「エリスの聖杯3」(GAノベル)


完結。素晴らしい。近年の悪役令嬢モノでは最高傑作。10年前と繋がっている構成とかぶっ刺さるですよ。ラストのオチも好きです。


汀こるもの「探偵は御簾の中 検非違使と奥様の平安事件簿」(講談社タイガ


五位鷺の姫君が面白かったので読んだらこれも面白かったです。こじらせ夫婦の平安ミステリ。主人公二人のこじらせ感もよかったんですが、脇役の陰陽師の魔法を使わずに魔法を使うみたいのが好きでこういうキャラ大好きなんですよね。


長岡マキ子「経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。その2」(富士見ファンタジア文庫


ヒーローがヒロイン想ってるのと同じくらい、ヒロインもヒーロー想ってるの好きです。よくこんな真っ直ぐな子に育ってくれたもんだ。終盤ヒロインが泣くところとかもらい泣きしそうになりました。


野村美月「元カノが転校してきて気まずい小暮理知の、罠と恋。」(ガガガ文庫


以前ダッシュエックス文庫から出ていた作品と同じ舞台の別主人公。文章から溢れる野村美月感! タイトルにもなってる罠の部分が最高なんですよ。


大澤めぐみ「Y田A子に世界は難しい」(光文社文庫


いろいろあって現代社会で野良ロボットとして生きることになった主人公の日常。友達作ったりアルバイトしたりするのをロボット独自の感覚での語るのが面白い、文章が好きな作品。


中村颯希「ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~」(一迅社ノベルス)


蝶よ花よと育てられた病弱な姫君が、嫉妬した他家の姫に心を入れ替える術をかけられてしまいますが、実は死と隣り合わせの身体に立ち向かう根性の人だったので、思いがけず得た健康な身体を満喫します。前向きな主人公のおかげで周囲が変わっていく、これは人たらしの悪女ですね。そして憎しむ百合もまた素晴らしい。


宇佐楢春「忘れえぬ魔女の物語」(GA文庫


一日を平均5回繰り返す魔女が出会ったたったひとりの友達との百合SF。主人公の性格の悪さとか開き直りとかいい意味でよかったです。
2巻でも完全に二人の世界を作っていて尊いですし、主人公たち以外に心を読める第三者がいるというのもより面白さに貢献してたと思います。


とーわ「高嶺の花の今カノは、絶対元カノに負けたくないようです」(角川スニーカー文庫


あーこういうの読むと鋸で心臓をえぐられる感じがして好きです。中学卒業時に告白して付き合ったものの高校入学して振られた元カノとそこに滑り込んだ今カノがバチバチにやり合う、のではなくてお互いに尊重してます。元カノの心情が明かされるパートも好きなんですが、そこに至るまでの何考えてるのかわからないところも好き。なので元カノ派です。


西条陽「わたし、二番目の彼女でいいから。」(電撃文庫


不健全ラブコメサイコー! 他に好きな人がいるのに二番目に好きな人同士で付き合っていたら一番目も間に入ってきて泥沼。どう収拾つけるのか予想付かなくて続きも楽しみです。


鴨野うどん「外れスキル【地図化】を手にした少年は最強パーティーとダンジョンに挑む 8」(オーバーラップ文庫


よいダンジョン物はダンジョンに潜っていなくても面白い。ソフィーちゃん一人でボケとツッコミをこなせるのマジ優秀ですね。会話読むのが一層楽しみになりました。
そして全くそんな素振りなかったのにあとがきで終了宣言。さすがにオーバーラップ酷すぎませんか? ここ近年で最悪の打ち切りなんですけど……。


鴨野うどん「主人公にはなれない僕らの妥協から始める恋人生活」(オーバーラップ文庫


地図化の打ち切りとともに始まった新シリーズ。親友の幼馴染に片想いしてたけど、妥協して別のクラスメイトと付き合うことにするという、なんだそれってあらすじですが、面白かったです。地図化のときも思いましたが、私はこの作者が描くキャラの掛け合い大好きなんですよね。


小川一水「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」(ハヤカワ文庫JA


宇宙漁業百合SF。男女ペアが原則の漁業の世界に女二人で殴り込み。自在に変形する漁船を操る漁業が躍動感いっぱい。ドレスで漁をする設定とかも、もしアニメ化とかしたら映えそうだなと思いました。


不手折家「亡びの国の征服者 4 ~魔王は世界を征服するようです~」(オーバーラップノベルス


嫌な予感しかしない敵地での孤立。無事に帰れるのか帰れないのか。だってタイトルを回収するためにはどこかでそういうイベントが必要なわけで、それが今じゃないとは言い切れないですもん。


十文字青灰と幻想のグリムガル level.18 わたしは世界に嫌われている」(オーバーラップ文庫


告白。長かった。出会ってから18巻。ほんとここまで長かった。そんなこと言ってられる状況じゃなくなりましたが。ノーライフキングの伏線とか全然気付いてなかったのよ。


高村資本「恋は双子で割り切れない」(電撃文庫


サブカルクソ野郎にオススメな、こじらせた双子との青春ラブコメ。姉と付き合った後に別れて妹と付き合うのを姉が勧めるというなかなかのこじらせっぷりですが、妹もこじらせていてなかなか。恋(51)は双子(25)で割り切れないという意味も含んだタイトルは、2021年で一番好きかもしれません。


七菜なな「男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!) Flag 1. じゃあ、30になっても独身だったらアタシにしときなよ?」(電撃文庫


親友として関係をスタートした男女がいつまでも親友のままではいられない話。お互いのお互いに対する依存度が素敵。順調に巻を重ねてますが、エグい角度で攻めてくるのがよいですね。


玖洞「葉隠桜は嘆かない」(アース・スターノベル)


命と引換えに魔法少女になった少年が戦うお話。殺伐とした世界観と割り切った価値観の主人公がよかったです。


依空まつり「サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと」(カドカワBOOKS


人付き合いが苦手な魔女が学園に潜入して極秘の護衛任務。本人は後ろ向きなのに交流の輪がどんどん広がって読んでいて楽しかったです。


鶏卵うどん「僕たちはまだ恋を知らない ~初恋実験モジュールでの共同生活365日~」(MF文庫J


こういう閉鎖環境での宇宙飛行士養成モノって良さげな題材に見えるのにラノベであまり見ない気がします。正確にはこれも宇宙飛行士ではないですが。限定された環境のシチュエーションがうまくはまってて面白かったです。



終わりに

1巻で打ち切られるのもつらいですが、10巻近く重ねたシリーズが打ち切られるのはよりつらいです。
今年も素晴らしいラノベに出会えますように。