たかべーの書庫

ラノベの読書記録。

2020年に読んで面白かったライトノベル

2020年に読んだ小説は275冊でした。前年から微減。
以前は通勤時間に本読んでたのですが、去年は春からほぼリモートワークになってその時間がなくなりました。可処分時間は増えたはずなのですが、必ず本を読む時間というのがなくなって気が付いたらしばらく読めてないことがままあるようになりました。

例年の通り読んだ中で良かったラノベを挙げていきたいと思います。
2020年に読んだものなので、2019年以前の刊行作品もあります。明確な順位付けはありませんが上にあるほうが気持ちお気に入り度が高めです。
数の制限は考えずに選んだら、2020年は19選になりました。
よろしくお願いします。

村田天「ネクラとヒリアが出会う時」(ファンタジア文庫


周りから王子や姫のように扱われているけど、真逆のメンタルを持つ二人が、お互いの正体を知らずに交流を深めていくお話。距離が近づくにつれてごろごろ転がりながら読んでました。はーいいもん読ませてもらった!

ざっぽん「真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました7」(角川スニーカー文庫


悪役がよかった巻。力は無きに等しいけど、ただ悪意のみをもって世界の理に抗った悪役。こういうのが好きでたまらんのです。
アニメ化も決まって、うげうげさんの勇姿がアニメで見られると思うと今から楽しみです。

神尾丈治「惚れ症のハーフエルフさん 1」(ビギニングノベルズ)


やっぱり私は神尾丈治の文章大好きだなと思った物語でした。話の主軸は主人公がいつの間にかハーレム作っていくだけなんですが、散りばめられたフレーバーが最高です。15年前に別れた雌奴隷の謎、戦場で猛威を奮う幻影魔法、魔法で射撃管制されたクロスボウ狙撃部隊、大陸から去ったドラゴン達、贈り物に塩、とかそういうの。主人公も要所要所で熱い展開してくれます。
2巻で大団円ぽい第一部完まで進み、合間合間に熱い場面が出てくるいい作品でした。(普段はヤりまくってるだけだけどな!)
続きも書籍で読みたいですが、これが出たの2年前だし厳しそうなので、ノクターンで読みたいと思います。

六つ花えいこ「どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。1」(女性向けMノベルス)


一目惚れした相手に惚れ薬の作成を依頼され、何とか納品を先延ばしにしようとするラブコメ。内心が嵐でも外面はマイペースな主人公がかわいいです。「はい」じゃなくて「へい」なのとてもかわいい。
2巻の結婚編もよかったです。はーこのかわいい生き物。

紙城境介「継母の連れ子が元カノだった4 ファースト・キスが布告する」(角川スニーカー文庫


宣戦布告! はーっかわゆい奴め! かわゆい奴らめ! こうやって展開が動くと幸福感が胸に満ちてきます。なお次の巻。

アニッキーブラッザー「禁断師弟でブレイクスルー ~勇者の息子が魔王の弟子で何が悪い~ 1」(アース・スターノベル)


父親と比較されて腐ってた勇者の息子が魔王の幽霊に出会って成長していく物語。強くなっても全てがうまくいくとは限らず、物語がどう転がってくのか楽しみです。魔王との師弟関係が家族やヒロインよりも濃密な関係性で、弟子が師匠好きすぎるし、師匠が弟子好きすぎます。
2巻も出てますが、出会う人々とのやり取りがこれまた熱かったです。ところでそろそろ3巻出ないですか?

鴨野うどん「外れスキル【地図化(マッピング)】を手にした少年は最強パーティーとダンジョンに挑む 6」(オーバーラップ文庫


ロズリアとの夫婦漫才を見てるだけでも楽しめるこのシリーズですが、最後の仲間にまつわるこの巻は期待に応えて予想を裏切るお手本のような展開でした。今後のダンジョン攻略が楽しみです。

ベキオ「麗子の風儀 1 悪役令嬢と呼ばれていますが、ただの貧乏娘です」


まず認知症で介護してた祖母が亡くなり天涯孤独になる所から始まるし、その後も時折挟まれる介護回想とか重い。でもたくましく生きていく。作者の教養が深いのか貧乏描写とお嬢様描写が絶妙のバランスで同居していました。
2巻で完結ですが、主人公世代よりも親世代祖父母世代の愛憎が強烈でした。

珪素「超世界転生エグゾドライブ01 ‐激闘! 異世界全日本大会編‐〈上〉」(電撃の新文芸)


異世界転生がホビースポーツと化した時代。転生して世界を救う巧みさを競う大会。その裏で暗躍する組織。異世界転生というネタを読者が知っていることを全体に楽しませてくれる話の運び方が面白かったです。主人公がライバルキャラっぽい造形なのも好きポイント。

珪素「異修羅III 絶息無声禍」(電撃の新文芸)


本戦開始。優勝候補だと思ってたキャラがいきなり敗退したりして、誰が勝つのかまるで読めません。そして死んでるはずの魔王がやばすぎて不穏。

石川博品「ボクは再生数、ボクは死」(KADOKAWA


バ美肉おじさんがVR風俗に通う金欲しさにVR殺人で撮れ高を稼ぐ、と書くと字面がひどいですが、退廃的な躍動感に溢れてて面白かったです。主人公に殺された男が美少女転生して抱かれに来るエピソード好きです。

杉原 智則「叛逆せよ! 英雄、転じて邪神騎士3」(電撃文庫


2巻の盛り上がりっぷりと伏線の回収っぷりにすわ打ち切りかと危ぶんでいましたが、2年以上経って新刊が出て本当によかったです。遅れてきたヒロインがようやく参戦しそうで楽しみな展開。ここから打ち切りとかやめてください頼みますよ電撃文庫さん。

斜線堂有紀「恋に至る病」(メディアワークス文庫


すごい小説。これは純愛ですね間違いない。と断言できないのが構成の凄いところ(特にラスト)ですが、私は化け物とのラブストーリーと解釈しました。

比嘉智康ワーウルフになった俺は意思疎通ができないと思われている 1」(HJ文庫


異世界転生したらワーウルフで人間に言葉が伝わらなくても、でもこの主人公は間違いなく比嘉智康作品の主人公。ヒロインのためにがんばる姿は胸が暖かくなります。 あとがきもコンテンツというか読んでいて泣けてくるのがつらいところ。 編集者という殺菌処理をしないと腹壊すって書いてますが、腹壊してもいいので読みたいです。

方波見咲「超高度かわいい諜報戦 ~とっても奥手な黒姫さん~」(MF文庫J


最高峰の諜報技術を駆使してやってることはすれ違いラブコメ。ラストに至るまでヒーローとメインヒロインの接触すら殆どないのに、それでいてすごく面白かったです。そろそろ続きが出てもいい頃だと思うのですがまだですかね~?

二日市とふろう「現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変 1」(オーバーラップノベルス


ガワだけ悪役令嬢で実態は経済架空戦記。バブル終盤に没落寸前の華族の家に生まれた主人公が失われた20年を取り戻せたり取り戻せなかったり。作者が現代史好きなんだなぁというのが伝わってきました。

刈野ミカタ「そうだな、確かに可愛いな」(MF文庫J


まずは攻撃力に全振りしてあとのことはそれから考えるみたいなラブコメ。先輩も後輩ちゃんもとにかく可愛い。読んでいる間ずっとにやにやしっぱなしでした。

海空りく「カノジョの妹とキスをした。」(GA文庫


親の再婚で同居することになった義理の妹は、恋人の生き別れた双子の妹でもあるという、背徳と破滅の香りしかないような設定でした。まだ2巻読んでませんが、続きを読むのが怖いです。

藍月要「あなたのことならなんでも知ってる私が彼女になるべきだよね」(ファミ通文庫


愛が行き過ぎたヒロインだけど、爽やかなストーカーなので(なんだそれ)、読後感は良好。スマホで心拍を同期させて興奮してるの、いい性癖してますね。幼馴染のほうも完璧を極め過ぎたキャラで対抗してるのよかったです。


終わりに

これは毎年あるあるですが、1年のまとめ記事を作るときにこれ面白かったなー続きまだかなーと思った本の刊行日がそこそこ前だったりするとつらい気持ちになります。
その分2年経ってひょっこり新刊が出たりすると本当に嬉しくなります。
今年も素晴らしいラノベに出会えますように。